現在絶賛ブースト中の地元チーム、サンロッカーズ渋谷について今シーズンの平均と比較しながら1節ごとに振り返って行きたいと思います
今節のサンロッカーズ渋谷はホームで西地区首位のシーホース三河と対戦しました。
BoxScoreはこちら 第1戦 第2戦
サンロッカーズ渋谷 ロスター
# 年齢 pos 身長
シーホース三河 ロスター
# 年齢 pos 身長
橋本竜馬選手が負傷により一時離脱。
【今季平均を上回ったスタッツ】
対三河戦2試合の平均値と比較しています。
2pt決定率:
53.26% 今季平均:48.90%
2pt決定数:
24.5本 今季平均 20.0本
1試合平均失点:
68.5pts 今季平均:73.6pts
対戦チームのeFG%:46.06% 今季平均:
50.31%%
ORtg(100ポゼッションあたりの得点):
88.00pts 今季平均:
87.40pts
DRtg(100ポゼッションあたりの失点):
83.45pts 今季平均:
88.98pts
NETRtg(ORtg-DRtg):
4.54pts 今季平均:
-1.58pts
TORtg(100ポゼッション当たりのターンオーバー回数):
9.10回 今季平均:
15.05回
対三河戦2試合の平均値と比較しています。
1試合平均得点:72.5pts 今季平均:74.2pts
3pt決定率:18.18% 今季平均:
32.24%
平均スティール数:7.5回 今季平均:
8.3回
平均AST数:10本 今季平均:
15.0本
効率性(ポジティブ数値-ネガティブ数値):
79 今季平均:
83.8
オフェンスリバウンド獲得率全オフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合):
31.63% 今季平均:
32.43%
ディフェンスリバウンド獲得率全ディフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合):
68.42% 今季平均:
71.18%
eFG%(実質シュート決定率):
44.9% 今季平均:
48.69%
TS%(2pt3ptとFTも加味した得点効率の指標):
48.41% 今季平均:
51.44%
PACE(マイボールから、シュートを1本打つまでの攻撃回数):
68.88回 今季平均:
72.2回
AST%(シュート成功に対するアシストの割合):
28.26% 今季平均:43.97%
【スタッツで観る活躍選手】
広瀬健太
17.5pts 4.5reb 1.5ast 2.5stl 0blk
2PTFGは脅威の82%を叩き出し、不利な体勢でのシュートは確実にファールをもらいに行き、第2戦ではファウルオン6回フリースロー11本の荒稼ぎ。
要所でのオフェンスリバウンド、 流れを切るスティールからのワンマン速攻と攻守に絶大な存在感を発揮していました。
アイラ・ブラウン
13.5pts 11reb 1.5ast 0.5stl 0.5blk
スタッツに残る平均ダブルダブルも素晴らしいですが、何と言っても今節は桜木選手やエドワーズ選手に対するディフェンスが記憶に残っています。三河は、桜木選手のミドル〜ハイポストからのアシストが平均10得点。起点としたセットオフェンスは無数に持つチームです。そのワンパスアウェイをさせないことで実は三河のゲームプランを最も崩した選手だと思っています。
【今節のサンロッカーズまとめ】
今節のサンロッカーズは、各種シュート決定率こそ下降したものの、オフェンシブレーティング、ディフェンシブレーティングともに上昇し(特にディフェンシブレーティングは平均を5ptsも上回っています)
チームとしての総合力は上がったと言えるでしょう。
三河との2連戦のなかでサンロッカーズは、スポナビ解説後藤さん曰く、全く別のチームになっていました。1戦目と2戦目の違いを比べながら見ていきたいと思います。
OFFENCE:
前節までのファーストオプションは、サクレ選手のローポスト1on1からの展開でした。
しかし今節は、2試合を通してドライブからの展開が大幅に増えています。
インサイドプレーヤーのローポストでの滞在時間を減らし、エルボーからハイポスト(グイン選手は3ptライン付近) でセットし、ペイントエリアのスペースを空けるポゼッションを多く見ることができました。
■第1戦第1Q残り2:06
アイラ選手が右エルボーにセットし、ペイントのスペースを開けている状態ででサクレ選手とベンドラメ選手のピックアンドロール
サクレ選手のロールが決まるようにアイラ選手がトップへ切れる。 ベンドラメ選手は桜木選手の動きを見てサクレ選手へパス。
1戦目と2戦目の違いという視点でオフェンスを見てみると、1戦目はベースラインドライブから逆サイドへのキックアウトが多く、2戦目はウィングからトレーラーゾーンからミドルレーンへのドライブから、ゴール付近への合わせが多い印象でした。
第1戦第3Q残り2:02
広瀬選手がベースラインドライブ→グイン選手が左ウイングへスペースを開けながら移動
次は第2戦の例をご紹介します。
第2戦第1Q残り5:05
フロントコート陣がフリースローラインよりも高い位置にいることで空いたペイントエリアへ広瀬選手がミドルレーンドライブ
基本的には3ptラインで待つことが多かったアキ選手がペイント付近へ合わせ(ワイドオープン)→パスの選択肢を残しつつバッツ選手へ体を預けながらバスケットカウントワンスロー
ディフェンス:
第1戦の特に第3Qでは、 オフボールスクリーンや、オフボールマン4人の動きに翻弄されてイージーな得点を許してしまうシーンが目立ちました。
第1戦のディフェンスを2ポゼッションご紹介します。
■第1戦3Q残り3:51
金丸選手のディフェンス(清水選手)に長谷川選手がスクリーン
金丸選手がスクリーンを使う様子がなかったため長谷川選手がスペースを空ける→清水選手は上手くスイッチして長谷川選手をチェイス
ベンドラメ選手がダブルチームに行く素振りを見せたところで金丸選手が外へ開く→エドワーズ選手がフリーの金丸選手へパス
■第1戦3Q残り2:32
金丸選手が桜木選手のマークマン(グイン選手)へスクリーン→スクリーンにかかってしまったため広瀬選手が桜木選手へスイッチ
グイン選手はスクリーンにかかってしまったことを自覚し急いでもとのマークマンへ戻ろうとする→広瀬選手とグイン選手が桜木選手をマークしている状態になる→すかさず金丸選手が左ウイングへカッティング
広瀬選手がサイドスイッチしてコンテストに行くも、金丸選手ワイドオープン3pt
しかしながら第2戦ではスイッチングがしっかり修正されていて確実にコンテスト出来ていました。
■第2戦第1Q残り6:00
バッツ選手はスクリーンを使いながら広瀬選手へスクリーン→広瀬選手がスクリーンにかかり動いた比江島選手をアキ選手が確認
比江島選手が金丸選手へスクリーン。逆サイドではペイントのスペースが空いたためローポスト1on1
アキ選手と広瀬選手がアイコンタクトで流れるようにスイッチ(アキ選手は比江島選手へ、広瀬選手は金丸選手へマークマンをチェンジ)→バッツ選手は桜木選手へリターンし、もう一度パスを出すも高さが合わずターンオーバー
■第1Q 残り1:05
金丸選手に逆サイドで3ptを打たせる「Floppy」というセット。金丸選手が逆サイドへ走り出す
アキ選手とベンドラメ選手が流れるようにスイッチ(マークマンを入れ替える)
更に比江島選手が長谷川選手へダウンスクリーン(バックドア系のセット?)
アキ選手が比江島選手のスクリーンにかかったことを確認して広瀬選手がディナイ気味にスイッチ。→出しどころが無くなった桜木選手はバッツ選手とパス交換をするもターンオーバー
更に第2戦では強力なインサイドに対する強力なディナイディフェンスが効果を発揮しており、キーマンである桜木選手に思うように仕事をさせずターンオーバーを誘発していました。
第3Q残り6:20頃のアイラ選手VS桜木選手のディフェンスはNBAでも中々見られないほどの激しい戦いでした。
対三河戦は「修正」が功を奏した2連戦で、その細かい修正がしっかりとチーム内で共有出来ていたことを目に見えて感じた2戦目の勝利でした。
次節は、サンロッカーズと似たスタイルの秋田ノーザンハピネッツとのAWEY戦になります。ディフェンスチーム同士の守り合いになると思われますが、粘り負けずに勝利してほしいと思います!
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