Bリーグ公式から発表されているスタッツやアドバンスドスタッツを元に、ハッスルプレイやオフボールの動きなど数字に表れないものは考えず、数字のみでチームを分析していきたいと思います。
※各スタッツの計算式は BasketBallReference 参照
京都府京都市をホームタウンとする、西地区所属 京都ハンナリーズ
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現在のロスター
# 年齢 pos 身長
平均身長は188.9cm
【上位スタッツ】
リーグ上位8位以内にランクされているスタッツ
1試合平均失点:73.85pts B1全体3位 B1平均76.15pts
3PT決定率:34.93% B1全体8位 B1平均33.47%
対戦相手のeFG%:48.14% B1全体5位 B1平均49.18%
1試合平均スティール数:6.84回 B1全体8位 B1平均6.48回
NETRtg(ORtg – DRtg):-0.71pts B1全体8位 B1平均:-0.01pts
eFG%(3Pの価値を高めFG%へ反映させた、実質シュート決定率):48.71% B1全体8位 B1平均:49.04%
TS%(フリースローを含めた、チームのの得点機会に対する得点率):52.20% B1全体8位 B1平均:52.20%
ホームゲームeFG%:50.95% B1全体6位 B1平均:49.19%
【下位スタッツ】
リーグ下位6位以内にランクされているスタッツ
1試合平均得点:71.97pts B1全体15位 B1平均76.20pts
1試合平均3pt成功数:6.23本 B1全体13位 B1平均7.10本
3Pt決定率:34.56% B1全体8位 B1平均33.53%
1試合平均リバウンド数:37.35本 B1全体14位 B1平均38.54本
1試合平均Efficiency(ポジティブスタッツ – ネガティブスタッツ):76.82 B1全体15位 B1平均:83.93
DR獲得率(全ディフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合) :67.93% B1全体16位 B1平均:70.00%
TORtg(100ポゼッション当たりのターンオーバー数):15.09回 B1全体14位 B1平均:14.05回
PACE(マイボールから、シュートを1本打つまでの攻撃回数):71.61回 B1全体16位 B1平均:73.16回
【スタッツで観る注目選手】
ケビン・コッツァー
パワーフォワードポジション。
13.6pts 9.1reb 1.9ast 0.5stl 0.5blk
平均得点はチーム最多13.6pts リバウンドも9.1本とほぼダブルダブルを記録。
シュート割合(USG24%)が高いにもかかわらず、得点確率(eFG49%)得点効率(TS61%)ともに高くオンコート時のオフェンシブレーティングは100ptsを超えています。
岡田 優介
シューティングガードポジション。
11.6pts 1.8reb 1.4ast 0.4stl 0.0blk
平均得点は日本人最多&チームNo2。2pt決定率よりも、3pt決定率の方が高いという完全なシューター型の選手であり、FT%もリーグ10指に入る高確率を維持しています。
【スタッツで観るチームの特徴】
京都ハンナリーズはバランスの良いオフェンス/ディフェンス能力を有し、ホームゲームではリーグトップクラスの強さを発揮するチームであると言えます。
京都はBリーグでは珍しいオフェンス戦術を取ります。オンザコートにかかわらず基本的には4outでコッツァー選手やマーカスダブ選手の1inから開始します。
ウィングの選手のピックアンドロールが主なエントリーになりますが、トップの選手(主に川嶋選手)がウィングの選手へのダウンスクリーンを行います。そのままエルボーからスペースのあるペイントへ侵入→ミドルポストや3ptへキックアウトのパターンや
ボールを左右のウィングへスィングし、ミドル〜ハイポストの選手へへボールを預け逆サイドのエルボーのプレーヤーがトップのプレーヤーへスクリーンし、トップからインサイドへ、スクリナーは大きくポップしトップの位置からから3ptを狙います。
2/22三河戦の第3Q残り9:30 と残り8:10にそれらのプレーからの得点が決まっています。
【3Q残り9:30】
右ウィングの岡田選手から村上選手を経由して左の内海選手へパス→内海選手から左ローポストでポストアップする川嶋選手へパス(その間村上選手と岡田選手がトップとコーナーでポジションチェンジ)→
内海選手はすかさず 右のトップで待つ岡田選手へスクリーン→岡田選手はスクリーンを使うと見せかけてそのままペイントエリアへカットイン→スクリナーの内海選手がトップの深い位置までポップアウト→川島選手から内海選手へパス→内海選手3pt
【3Q残り8:10】
トップの内海選手から左エルボーのダブ選手へパス→内海選手が右エルボースクリーンセット→右ウイングの村上選手がスクリーンを使うと見せかけてペイントエリアへカットイン→内海選手がポップアウトしダブ選手からトップでパスを受ける→内海選手3ptシュート
外国籍選手が2人の状態であったとしても、PFの選手がインサイドへ侵入するのはハイロープレイやローポスト同士のパスプレイを狙うときが多く、ウイングやコーナーからスピードを付けながら振り切りつつシールを行います。それ以外の時間帯の4番選手はオフボールスクリーンに徹するシチュエーションが多く見受けられます。
シーズン開始当初から京都が課題としているスタッツはディフェンスリバウンドで、2017年始まではリーグ最下位のディフェンスリバウンド獲得率となってしまっていました。ゲームによっては、対戦相手のシュートに対して45%もの確率でオフェンスリバウンドを取られてしまっています。しかしながらこれは相手の帰化選手や日本人ビッグマンを内海選手がマッチアップする状況が出来てしまうチーム事情も多分に関係しています。
on1の時間帯での佐藤選手とのプレイタイムのシェアやスイッチングのルールを少し修正するだけで少なくともリーグ平均までは数値を上昇することができるでしょう。
2位以下混戦の西地区でありながら、オフェンスやディフェンス数値上ではワイルドカード2枠に最も近いチームでありリバウンドさえ改善できれば、プレシーズンを迎える準備は万全に整うはずです。
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