’24-25シーズン最後の戦いは、1秒を争う激闘の末見事宇都宮ブレックスが3回目のタイトルを獲得しました!白熱した3連戦では一体何が起こっていたのか?
セットオフェンス、ディフェンスシステム、そしてスタッツから読み解いていきたいと思います。
(妄想考察を含みますのでご了承ください)
まずは、ファイナル予想記事からご覧いただけるとより楽しめると思います
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※ショットチャートは全て公式サイトを参照しています
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Game1 81-68 宇都宮勝利
スタッツ | 宇都宮 | 琉球 | ||
3FGM | 〇 | 16 | 6 | |
3FGA | 〇 | 39 | 23 | |
3FG% | 〇 | 41.00% | 26.10% | |
FTM | 7 | 12 | 〇 | |
FTA | 11 | 21 | 〇 | |
FT% | 〇 | 63.60% | 57.10% | |
OR | 10 | 20 | 〇 | |
DR | 27 | 28 | 〇 | |
TR | 37 | 48 | 〇 | |
AS | 〇 | 24 | 16 | |
TO | 8 | 14 | 〇 | |
ST | 〇 | 7 | 4 | |
BS | 2 | 3 | 〇 | |
BSR | 〇 | 3 | 2 | |
F | 17 | 17 | ||
FO | 17 | 17 | ||
EFF | 〇 | 99 | 72 | |
2FGM | 13 | 19 | 〇 | |
2FGA | 27 | 44 | 〇 | |
2FG% | 〇 | 48.10% | 43.20% | |
PfT | 〇 | 15 | 8 | |
PitP | 24 | 32 | 〇 | |
SCP | 10 | 20 | 〇 | |
FBP | 〇 | 7 | 5 | |
PfT% | 〇 | 18.52% | 11.76% | |
PitP% | 29.63% | 47.06% | 〇 | |
SCP% | 12.35% | 29.41% | 〇 | |
SCPRtg | 1 | 1 | ||
FBP% | 〇 | 8.64% | 7.35% | |
PfTRtg | 〇 | 1.071 | 1 | |
2ptA% | 38.11% | 57.71% | 〇 | |
3ptA% | 〇 | 55.10% | 30.20% | |
2pt割合 | 32.10% | 55.90% | 〇 | |
ペリメタ割合 | 2.50% | 8.80% | 〇 | |
3pt割合 | 〇 | 59.26% | 26.47% | |
FT割合 | 8.60% | 17.60% | 〇 | |
FT獲得率 | 16.67% | 31.34% | 〇 | |
FTD% | 6.83% | 12.12% | 〇 | |
eFG% | 〇 | 56.10% | 41.80% | |
TS% | 〇 | 57.20% | 44.60% | |
ORB% | 26.30% | 42.60% | 〇 | |
OR Chances | 38 | 47 | 〇 | |
OFFRtg | 〇 | 117.2 | 98.4 | |
NETRtg | 〇 | 18.8 | -18.8 | |
AST% | 〇 | 70.90% | 46.70% | |
ASTRtg | 〇 | 34.7 | 23.1 | |
TOV% | 11.57% | 20.25% | 〇 | |
LiveTOV% | 5.79% | 10.13% | 〇 | |
DeadTOV% | 5.80% | 10.10% | 〇 | |
pace | 69.1 | 69.1 | ||
POSSESSION | 69.1 | 69.1 | ||
Shot Chances | 78.8 | 90.2 | 〇 | |
攻撃成功回数 | 70.84 | 76.24 | 〇 | |
AST/TOV | 〇 | 3 | 1.1 | |
TOM | 1 | 1.25 | 〇 | |
VPS | 〇 | 118.5 | 116.3 | |
P % | 〇 | 41.95% | 36.16% | |
FT Freq | 28.50% | 54.40% | 〇 |

1/25のGAME1を彷彿とさせる完璧な試合運びで宇都宮の勝利。
チーム平均よりも高い3PtA51%を41%で決めきる展開で、
特にグラント・ジェレット選手とギャビンエドワーズ選手の至上命題であったPnP 3ポイントが5/10で15得点を稼いでいました。
対する琉球は宇都宮の固いペイントエリア(宇都宮は相手2ptが少ない)を武器であるインサイド攻撃で狙うも攻略ができませんでした。それはペリメタからのショット3/9を見ても明らかでしょう。
Game2 75-87 琉球勝利
スタッツ | 宇都宮 | 琉球 | ||
3FGM | 〇 | 11 | 10 | |
3FGA | 〇 | 34 | 26 | |
3FG% | 32.40% | 38.50% | 〇 | |
FTM | 8 | 9 | 〇 | |
FTA | 〇 | 15 | 12 | |
FT% | 53.30% | 75.00% | 〇 | |
OR | 13 | 22 | 〇 | |
DR | 20 | 25 | 〇 | |
TR | 33 | 47 | 〇 | |
AS | 〇 | 17 | 16 | |
TO | 11 | 11 | ||
ST | 3 | 5 | 〇 | |
BS | 〇 | 4 | 1 | |
BSR | 1 | 4 | 〇 | |
F | 〇 | 19 | 18 | |
FO | 18 | 19 | 〇 | |
EFF | 77 | 99 | 〇 | |
2FGM | 17 | 24 | 〇 | |
2FGA | 29 | 48 | 〇 | |
2FG% | 〇 | 58.60% | 50.00% | |
PfT | 〇 | 17 | 11 | |
PitP | 34 | 46 | 〇 | |
SCP | 12 | 23 | 〇 | |
FBP | 3 | 10 | 〇 | |
PfT% | 〇 | 22.67% | 12.64% | |
PitP% | 45.33% | 52.87% | 〇 | |
SCP% | 16.00% | 26.44% | 〇 | |
SCPRtg | 0.92 | 1.05 | 〇 | |
FBP% | 4.00% | 11.49% | 〇 | |
PfTRtg | 〇 | 1.545 | 1 | |
2ptA% | 41.67% | 60.54% | 〇 | |
3ptA% | 〇 | 48.90% | 32.80% | |
2pt割合 | 45.30% | 55.20% | 〇 | |
ペリメタ割合 | 0.00% | 2.30% | 〇 | |
3pt割合 | 〇 | 44.00% | 34.48% | |
FT割合 | 〇 | 10.70% | 10.30% | |
FT獲得率 | 〇 | 23.81% | 16.22% | |
FTD% | 〇 | 9.48% | 6.66% | |
eFG% | 〇 | 53.20% | 52.70% | |
TS% | 53.90% | 54.90% | 〇 | |
ORB% | 34.20% | 52.40% | 〇 | |
OR Chances | 38 | 42 | 〇 | |
OFFRtg | 111.5 | 129.3 | 〇 | |
NETRtg | -17.8 | 17.8 | 〇 | |
AST% | 〇 | 49.10% | 40.70% | |
ASTRtg | 〇 | 25.3 | 23.8 | |
TOV% | 16.35% | 16.35% | ||
LiveTOV% | 〇 | 7.43% | 4.46% | |
DeadTOV% | 8.90% | 11.90% | 〇 | |
pace | 67.3 | 67.3 | ||
POSSESSION | 67.3 | 67.3 | ||
Shot Chances | 80.6 | 90.3 | 〇 | |
攻撃成功回数 | 69.6 | 79.28 | 〇 | |
AST/TOV | 〇 | 1.5 | 1.5 | |
TOM | 1 | 2 | 〇 | |
VPS | 108.4 | 134.3 | 〇 | |
P % | 41.61% | 50.53% | 〇 | |
FT Freq | 〇 | 36.70% | 27.80% |

琉球の土俵であるオフェンス合戦に持ち込み勝利。
ショット傾向を見ると、お互いにチーム平均をなぞるオフェンスを展開し、決定率も高く、ORB50%とSCP26%は40:20の法則も更新しています。
対する宇都宮は、敗戦傾向とまではいかないものの、3ptが不調に終わり敗戦を喫してしまいました。
Game3
敬称略です。不快に思われた方は申し訳ありません。
1Q
優勝をかけた最終戦。
比江島・遠藤・ニュービル・エドワーズ・ジェレットとGame2と同様のスターターで挑む宇都宮に対し、琉球は脇・松脇・小野寺・ロー・クーリーと3ビッグを封印したスモールラインナップで賭けに出る。
宇都宮のオフェンスからゲームが開始される。
宇都宮、あいさつ代わりのニュービル・エドワーズのPnP。
琉球の出方を観察する。対する琉球はクーリー得意のドロップDFを封印し3ポイントライン上でポップアウト3を打たせない構え。エドワーズはサイドを変えるために左Slotに展開すると、比江島にギャップを作るべくZoomアクション(ジェレットのPin→エドワーズHO)に見せかけて比江島が逆にジェレットにスクリーンするInvertを仕掛けそのままTwistアクション(ジェレットバックドア、比江島ポップアウト)を狙うも、松脇が読みトップロック。攻め手がなくなった宇都宮は即座にジェレットがトップへフラッシュし、パスを受け起点を作り、高いSlotに位置するニュービルへGetアクションを仕掛ける。
ローのクイックショーDFをかいくぐりミドルレーンへドライブ。クーリーがハイスタントを仕掛けてきた時点でゴール下が手薄であることを確認。ロールターンしジェレットのロールしたコースをなぞるようにドライブ(DrivetheWake)しレイアップでスコア。エースの得点から始まる。
対する琉球は、脇とクーリーのdragPnR。その対応が後手となったエドワーズがフラットショーを行うも勢いづく脇を止めることはかなわず、簡単にペイントへ侵入。宇都宮はジェレットがペイントエリアへ早めのヘルプ。迷いなくコーナーの小野寺へキックアウト。コーナー3が来ていない小野寺であったがCS初のコーナー3を沈めた。お互いに得意とする戦略とは反対のオフェンスを成功させ2-3とする。
琉球のDFを確かめたい宇都宮は日本人エース比江島とエドワーズのPnPを選択。クーリーの思わぬハードショーに焦りが見えたか、エドワーズへのパスをスティールされてしまう。
得点が動いたのは1Q残り8:35。
やはりニュービル・エドワーズのDragPnPに対し、先刻同様クーリーがフラットショーに出た瞬間に加速。クーリーはスイッチを余儀なくされ速度差についていけずシュートファウルを献上し
宇都宮4-3琉球とする。
この日の宇都宮は、エドワーズが積極的なハードショーDF。しかしそのリスクは高く、1stポゼッションと同様に今度はウィングからジェレットがロールインするクーリーをヘルプした隙にコーナー→ウィングへとパスが回り、得意の左ウィングから今日二本目の3ポイントを決めた。
1Q残り7:47 宇都宮4-6琉球
Game3の琉球はDFが一味違う。
3たびニュービル・エドワーズのDragPnP。今回は先のポゼッションとは違い、クーリーは下がりながらスイッチを敢行。スイッチした小野寺はニュービルを追いかけるようにカッティングするエドワーズに対し松脇にスイッチするよう指示を出しつつ、自身はコーナーの比江島にスイッチ(ダイブスイッチ)で対応。キックアウトを読み切ったこの作戦は成功し、比江島はターンオーバーを喫する。
1ポゼッションにおいて、ニュービルに続き比江島を流れるようにマッチアップすることで2大エースを自由にさせないDFを展開した。
起点を変えたい宇都宮は残り6:51に鵤を投入。早速鵤のスローアヘッドパスからひえじまが得意のドライブを披露するもシュートは外れ。Game1,2に引き続き調子が上向いてこない比江島が見えてしまった。
返す刀で今度はロー・クーリーのPnR。エドワーズのハードショー(スイッチ?)がまたしても裏目を引いてしまい、3ポイントファウル3ショットを献上。
エドワーズのショーDFをを崩せると確信した琉球は松脇・クーリーのPnRを選択。エドワーズはハードショーを実行。ペイントに侵入するクーリーをショーバックするエドワーズ。歪みを逆手に右Slotの脇がStampede。クーリーはエドワーズをハイポストでシールアウトしつつ、脇のDfである比江島をスクリーンするという超難度のスクリーンプレイを成功させ、TakeFTから2得点
残り5:26宇都宮4ー11琉球と7点差がついた。
宇都宮はジェレットに変わりフォトゥをコートへ送り出しクーリーにつけることで一度ドロップDFに戻す戦略をたてる。
インサイドよりも3ポイントを強烈なコンテストDFで防ぐ戦略へシフトした琉球に対し、持ち味を出せず得点が停滞したところをエドワーズが2回目のファウル。崩れたリズムを立て直し、ディフェンスアライメント再構築のために宇都宮はタイムアウトを要求。
琉球はアルマとカークを投入し相手のアライメントを崩しにかかるが、エドワーズの代わりに入った竹内はロー・アルマのPnRに対して、エドワーズ同様ハードショーでローを止めにかかる。そうなると空いてしまうロールマン(アルマ)に対してはフォトゥがスイッチ、ショーバックした竹内はカークへとスイッチすることで事なきを得るとともにタイムアウトの指示を遂行。
スコアが動き出したのは残り3:34。
不調の比江島がベンチに下がる中、宇都宮のオフェンスを一手に握るはDJニュービル。ニュービル・フォトゥのPnRから今回狙うはアレックスカーク。カークがショーDFの構えを見せるまで2度三度とピック、リピックを繰り返し足が前に出た瞬間にリジェクト。必死にスイッチして追いかけるカークをあざ笑うかのようにAnd1を獲得。宇都宮8-11琉球とした。
しかし竹内vsカークではカークに分があることは事実。コーナー3が苦手な伊藤を離し、ダブルチームに入るもその伊藤にtagDiveを許しスコア。再び7点差と引き離す琉球。
さらに伊藤・アルマ・カークのZoomアクションをスイッチで対応し、ショットクロックが迫る中松脇のハンドオフにかける琉球は比江島のディフェンスに苦しみながら松脇がステップサイドからタフ3ポイントを決め、1Q残り1:44で10点差まで広げる。
返のオフェンスでは小川が冷静にHorns(wheel)をコール。2枚のスクリーンを使ったのちにコーナーの比江島にStaggerを仕掛けトップに上げる。ジェレットとのPnRに対し安定のクイックショーDFで侵入とプルアップを防ぐと、カークがロールへのヘルプに入った瞬間にコーナーへキックアウト。フォトゥがCS初のコーナー3を決め7点差へ戻す。
その後1分間の攻防では点差が変わらず1Qを終了した
宇都宮11−18琉球
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