今シーズンのスケジュールも約半分を消化しました。
Bリーグ公式から発表されているスタッツやアドバンスドスタッツを中心にでチームの現状を分析していきたいと思います。
※各スタッツの計算式は
BasketBallReference 参照
今回はPart2ということで、前回の分析記事と関連が強い内容となっています。前回紹介した内容については省略している部分もありますので比較しながら見てみてください。
現在のロスター
# 年齢 pos 身長
0田臥勇太 36 PG 173
3 前村雄大 29 PG/SG 176
4 ジェフ・ギブス 36 PF/C 188
9 遠藤祐亮 27 PG/SG 185
10 竹内公輔 31 PF/C 206
11 須田侑太郎 24 SG/SF 189
13 渡邉裕規 28 PG/SG 180
21 橋本晃佑 23 PF/C 203
24 トミー・ブレントン 27 SF/PF 196
25 古川孝敏 29 SG/SF 190
27 熊谷尚也 25 SF/PF 195
32 ライアン・ロシター 27 PF/C 206
91 落合知也 29 PF/C 195
【上位スタッツ】
リーグ上位8位以内にランクされているスタッツ
1試合平均得点:81.11pts B1全体5位 B1平均76.19pts
シュート決定率:44.62% B1全体7位 B1平均43.76%
1試合平均FT試投数: 16.82本 B1全体7位 B1平均:16.10本
1試合平均スティール数:7.25本 B1全体5位 B1平均:6.54本
1試合平均Efficiency(ポジティブスタッツ – ネガティブスタッツ):97.81 B1全体2位 B1平均:83.93
1試合平均TO数:11.28 本 B1全体4位 B1平均:12.02本
1試合平均アシスト数:16.22本 B1全体2位 B1平均:13.22本
OR獲得率(全オフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合) :38.68% B1全体1位 B1平均30.00%
DR獲得率(全ディフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合):74.19% B1全体1位 B1平均69.9%
ORtg(100ポゼッション当たりの得点):90.11pts B1全体8位 B1平均:90.21pts
DRtg(100ポゼッション当たりの失点):84.87pts B1全体1位 B1平均:90.40pts
NetRtg (Ortg-Drtgの差分):5.68 B1全体6位 B1平均:-0.19
TORtg(100ポゼッション当たりのターンオーバー数): 12.08回 B1全体3位 B1平均:14.24回
PACE(マイボールから、シュートを1本打つまでの攻撃回数):73.72回 B1全体4位 B1平均:72.92
【下位スタッツ】
リーグ下位6位以内にランクされているスタッツ
フリースロー決定率:69.85% B1全体13位 B1平均:72.58%
1試合平均3pt成功数 :5.74本 B1全体17位 B1平均:7.21
3Pt決定率:35.53% B1全体2位 B1平均33.3%
【ランクアップスタッツ】
~15試合の時点から、2ランク以上上昇したスタッツ
対戦相手のeFG%(対戦相手の平均eFG%) : B1全体4位 → B1全体1位
DR獲得率(全ディフェンスリバウンドシチュエーションにおいての獲得割合):B1全体7位 → B1全体1位
【ランクダウンスタッツ】
~15試合の時点から、2ランク以上下降したスタッツ 3Pt決定率:B1全体2位→ B1全体17位
1試合平均FT試投数: B1全体2位→ B1全体7位
NetRtg (Ortg-Drtgの差分):B1全体2位→ B1全体6位
eFG%(3Pの価値を高めFG%へ反映させた、実質シュート決定率):B1全体4位→ B1全体9位
TS%(フリースローを含めた、チームの得点機会に対する得点率):B1全体3位→ B1全体12位
【スタッツで観る注目選手】
ライアン・ロシター
パワーフォワードポジション。主要5部門(得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロック)平均スタッツは、19.7,2.7,13.3,1.7,1.2とほとんどの数値上昇させており特に平均13リバウンドはリーグNo1。eFG57% TS56% EFF25の効率性の高さもしっかりと維持しています。
50%のFT決定率を一昨年の水準まで戻すことができれば止められない選手になるでしょう。
遠藤祐亮
ジェフ・ギブス
中盤戦での栃木は攻守ともに安定した上位数値を維持しており、個に頼ることがない組織力は健在です。
TOの少なさからもその組織力=システムが成熟してきていると言えるでしょう。
オフェンスシステムについは、オン/オフボール問わずスクリーンを流動的に掛け合い複数の選択肢を持った攻め方をしています。特にインサイドプレーヤーが献身的です。
3つのオフェンスを例に紹介します。
【12/30 対名古屋戦1Q残り7分10秒】
【12/30 対名古屋戦2Q残り6分05秒】
ウイングエントリー(ロシター選手)→スタックからトップ方向へ(田臥選手)→ロシター選手のハンドオフスクリーンを利用してトップからアタック(田臥選手)→ロールしつつ、ローポストの古川選手へダウンスクリーン(ロシター選手)→スクリーンを使いウィングへ(古川選手)→田臥選手からパスを受けオープン3p(古川選手)
トップからエントリー(渡辺選手)→スクリーンフェイクから右のウイングでパスを受ける(ブレントン選手)→渡辺選手へピック&ポップ(竹内選手)→スクリーンを使いコーナーへ(渡辺選手)→左ウイングでパスを受ける(遠藤選手)→ミスマッチをつくべくミドルポストへ侵入(ブレントン選手)→遠藤選手へピック&ロール(ロシター選手)→P&Rを見て、スペースを作るべく右ウィングへ(竹内選手)→遠藤選手からパスを受ける(竹内選手)→ ローポストで竹内選手からパスを受ける(ブレントン選手)→左ウイングの遠藤選手へスクリーン(竹内選手)→同時にローポスト1on1(ブレントン選手)
12/30日の名古屋戦2Q残り6:20 や 同じく2Q残り3:40でのローテーションやカバーリング、ブリッツに完成度が高いシステムを見ることが出来ます。
数字で観る弱点は(前回の記事にも書きましたが)フリースローです。確率が70%代を割っており、インサイドプレーヤーの確率が上がってきません。FTは75%を切ってしまうと普通に2PTシュートを決めるよりも期待値が下がってしまいます。そのため極論を言ってしまえば、対栃木のインサイドに対して全てファールをしてシュートを止めれば得点力を大幅に下げる事ができます。(試合中に調子が上がるのであくまで極論)
その他にもシュートに関するスタッツが下降傾向にありますが勝率自体は変わっていないため、寧ろ苦しい試合を勝ち切ることができる地力があるチームと言えます。
そして、バスケットは得点を決めることよりも、相手に得点を決めさせないことが重要な競技であることを改めて教えてくれる結果になったと言えるでしょう。
大きな怪我がなければポストシーズン参戦は手堅いチームであり、各種決定率の上昇が勝ち進む鍵となりそうです
コメント