【スタッツその3:PER】
正式名称PlayerEfficiencyRatingの略称で公式発表された個人スタッツを元に、統計データと合わせて計算しその選手の効率性を導き出すための指標です。
ESPNの元記者であるJohn Hollinger氏が提唱。後にメンフィスグリズリーズのバイスプレジデントに抜擢され、このPERを用いてグリズリーズを再建。プレーオフ常連チームに押し上げました。
さて、このPERの特徴ですがなんと言っても出場1分あたりのプレイの効率性を数値化できる点にあります。
つまり、スターターでバリバリ30分出場するエース選手と、2ndユニットで10分出場する若手の選手を同じ土俵で比べる事ができます。
計算方法は、基本的にはEFFと同様にポジティブスタッツ(得点アシストリバウンド)からネガティヴスタッツを減算し、そこに各スタッツ係数とリーグ平均値、チームの攻撃回数をかけ合わせます。
計算式は複雑を極めており(しかもリーグ平均を15にするための係数調整が必要)ますので、こちらをご覧ください。
因みに、WikiPediaによるとPER値によってランク分け(?)がなされています
殿堂レベルのシーズン | 35.0+ |
圧倒的 MVP 候補 | 30.0–35.0 |
手堅い MVP 候補 | 27.5–30.0 |
MVP ボーダーライン | 25.0–27.5 |
オールスター出場確実 | 22.5–25.0 |
オールスター出場ボーダーライン | 20.0–22.5 |
オフェンスセカンドオプション | 18.0–20.0 |
オフェンスサードオプション | 16.5–18.0 |
Bリーグにおける30試合以上の全選手に当てはめた(係数調整済み)TOP5選手がこちらです。
レイナルド・ガルシア・サモラ | 佐賀 | 37.7 |
ジェラルド・ビバリー | 福岡 | 31.4 |
ユージーン・フェルプス | 愛媛 | 31.0 |
ルブライアン・ナッシュ | 仙台 | 30.9 |
マーク・トラソリーニ | 茨城 | 30.9 |
レイナルド・ガルシア・サモラ選手が何かの計算間違いかと思える効率性で第1位を獲得しました。下記係数調整の恩恵も多少受けているものと思われます。
このスタッツの弱点は、
①対人ディフェンス力の評価ができていない
②ビッグマン有利
③キャッチ&シューターに不利
ということで、②と③についてはBリーグでは顕著に現れるためリバウンドやアシスト、スティール、FGミスの係数を特に調整して平均15にしています。
【まとめ】
3スタッツ共通でランクインしている選手が存在せず、
勝率上位3チームの群馬・西宮・茨城において2名しかランクインしておらず、
選考に非常に苦しむ結果となりました。
効率性指標のPERではマーク・トラソリーニ選手が5位、ジャスティンキーナン選手が6位(30.5)、チェハーレス・タプスコット選手が8位(30.0)、トレイジョーンズ選手が10位(29.3)、デクアン・ジョーンズ選手11位(28.6)と上位チーム選手も入賞しています。
貢献度指標のVPS やPIE は比較的選手に偏りが出るスタッツなので、寧ろこちらにランクインしていないことが3チームの強みとも言えそうです。
地区優勝またはそれに準じる勝率チームから選考する世界的な慣例に則り選考した結果、
BleagueAnalytics的MVPは
茨城ロボッツ マークトラソリーニ選手とさせていただきます。
アンケートを取りたいくらいに選考が難しかった20−21シーズンでした。
出場試合が少ないながら、高い効率性を見せた注目選手は
マット・ボンズ | 西宮 | 35.6 | 29試合出場 |
マーベル・ハリス | 熊本 | 31.7 | 19試合出場 |
の2選手となります。
投稿日現在長崎に移籍したマットボンズ選手ですが、流石のスカウティングと言えるでしょう
最後に恒例の日本国籍選手ランキングもご紹介します。
スターターではないですが、高い効率性を見せる期待の若手、野崎零也選手とB1でも活躍した道原紀晃選手に注目です
マイケル・パーカー | 群馬 | 28.2 |
野崎零也 | 群馬 | 19.0 |
平尾充庸 | 茨城 | 19.0 |
道原紀晃 | 西宮 | 18.5 |
兒玉貴通 | 香川 | 18.0 |
福澤晃平 | 茨城 | 17.6 |
杉本慶 | FE名古屋 | 17.6 |
佐々木隆成 | 熊本 | 17.3 |
畠山俊樹 | 越谷 | 16.7 |
ファイ・サンバ | 熊本 | 16.6 |
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