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濃厚マッチレビュー 日本代表VSスペイン代表

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akatsukifive
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2021年7月26日、ついにオリンピック初戦。
対戦相手はFIBAランキング2位の超強豪スペイン代表。
歴代最強の日本は奮戦するも惜敗。

オリンピックのコートでは果たして何が起こっていたのか、自称世界一の情報量でお送りします!
※選手の敬称は略しております

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1Q

スペイン代表のスターターは、
言わずと知れたバスケットIQの塊。
#9 リッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルブス)

グリズリーズからトロントラプターズへ移籍しNBAチャンピオンとなったガソル兄弟の次男。
13 マルク・ガソル(ロサンゼルス・レイカーズ)

リーガACB2ndチームにも選ばれ、今季からレアルと5年契約を結んだ
#20 アルベルト・アバルデ(レアル・マドリード・バロンセスト)

NBAではブレイザーズ、ナゲッツでのプレイ経験もあり、アテネ五輪からA代表に選出され続けているベテラン
#5 ルディ・フェルナンデス(レアル・マドリード・バロンセスト)

こちらもNBAブレイザーズでのプレイ経験を持つ
#10 ビクトル・クレベール(バレンシア・バスケット)
といった豪華な布陣

対する日本はフランス戦と同じく
田中・馬場・渡邊・八村・エドワーズ の5人

スペインのオフェンスからスタート。スペインの司令塔リッキールビオには渡邊雄太がマッチアップする戦略を見せる日本代表。
ガソルとのハイピック。エドワーズがドライブ警戒でドロップ(ビッグマンが下がりながら守る)気味にディフェンスしたところをガソルはポップアウト。ルビオからパスを受けたガソルとハンドオフ(手渡しパス)すると見せかけてクレベールがバックドア、コーナーのアバルデがハンドオフを受けるが馬場のオーバーDFが巧くスクリーンにかからない。先ほどカットしたクレベールはコーナーのフェルナンデスへクロススクリーンしガソルとのハンドオフへ切り替えるも、田中のディナイがきつく攻めきれない。ガソルの1on1で解決を図るも馬場のディフレクションにあいショットクロック0.7秒。
1−3アライメントのBLOB(BaseLineOutofBounds)からガソルのクイックヒッターを放つも外れる。
日本の幸先の良いDFが見えた。

日本の1stオフェンスは先のフランス戦と同じセット、八村をアイソレートするThunderを選択。八村のドライブに合わせ逆サイドではHammerアクションを展開するも、警戒され田中と八村のハイピックに切り替える。スペインは、クレベールのヘッジDF(前に一歩出る守り方)からスイッチに切り替え。ミスマッチができた八村へ田中はパス。
ショットクロック4.4秒で3ptショットを放つも外れてしまう。

返すスペインのOFではルビオとガソルのPnR(ピック&ロール)に見せかけてシンプルなFlip(パス後すぐにハンドオフ)に切り替え。ルビオのドライブからフリースローで2点を先制される。

ここからスペイン貫禄のオフェンスが続く。
残り8:15 ガソルのポストアップからトップとコーナーで同時にSplit(シザーズ)を仕掛け、カッターへのパスフェイクから1on1を作り出し2点

残り7:38 またしてもルビオとガソルのハイピックから、日本代表のドロップを見て、今季4割を超える3FG%を誇るガソルがすかさずポップアウトし対策を試みる。
ルビオのドライブに引きずられた日本DFとのアウトナンバーを見極めルビオがキックアウト、3ptを決められ 7−0のランを受けてしまう

対する日本は攻撃が振るわない。
残り8:50には、馬場をStaggerスクリーン(2枚を段違いに立てるスクリーン)でコーナーから使うセットを用いるもターンオーバー。

残り8:30 1stオフェンスで使ったThunderを、パスを一つ多くした変則型で使うも、八村がハイポストでパスを受けた直後コーナーからダブルチーム気味に高いTagディフェンスを見せるスペインは八村に仕事をさせない。その後は先ほどと同様に田中とのハイピックを選択るもノースコア。

残り7:42秒にはDiamondアライメントから馬場がウィングへ飛び出す隙にトップでボールを持つ田中がドライブを仕掛けるがDiamondのトップでゴール方向に向いて立っていた渡邊がその動きに気付けず
スペーシングが遅れるなどチグハグな連携を見せてしまいここまで無得点。

待望の初得点は7:23。馬場のStaggerから逆サイドでは八村・田中のスクリーンプレイ。トップに出た八村にルビオがスイッチしミスマッチになるも、すかさずファールで解消するIQを見せる。
日本のSLOB(SideLineOutofBounds)ではまたも馬場へのStaggerを選択しエドワーズとのハイピックに持ち込む。そのスクリーンに合わせて目線を切っていたルビオの背後を田中がバックドアカットしパスを受けるもフェルナンデスが見事なDiveSwitchで凌ぐ。ショットこそ外れたものの、最初の馬場とのハイピックでスイッチを引き出していたエドワーズは有利な状態(高さのミスマッチ)でゴール下へ侵入。オフェンスリバウンドから田中が待望の初得点を決める。 2−7

その直後ラマスHCが動く。日本は2−3ゾーンDFを展開。スペインは冷静に2hockで攻略を狙い、エドワーズを動かした上でオフェンスリバウンドから悠々とスコア。

残り6:30 田中が右拳を水平に突き出すサインをコール。
日本代表の18番セット。所謂
「Akatsuki Special(Diamond→SidePnRSlip→Miamai)」だ。
最終オプションの馬場・八村のPnR時に、先頃から目線を切りがちだったルビオの背後をまたしても田中がバックカット。ガソルのヘルプDFに合うが、ガソルのヘルプDF=エドワーズのオープンを見逃さずキックアウトしオープン3を放つも失敗。

返しのスペインのオフェンスは、2-3かマンツーマンか迷っていたのかディフェンスが乱れる。その乱れを見逃さないリッキールビオ。ドライブから2点を取られた瞬間にラマスHCはタイムアウトを要求。
DF修正を試みる。残り6:06、2−11 9点のビハインド。

スペインは満を持して、
2度のNBAチャンピオン、6度のNBAオールスター、コービーブライアントの盟友にしてガソル兄弟の長兄、パウ・ガソル(41)をコートへ送り出す。

残り6:06 タイムアウト後の日本オフェンスはやはり田中と八村のPnRを志向。
ショー気味に入るスペインからスイッチを引き出したい田中は再度ピックを要求しスイッチをメイク。八村のドライブには元々のマークマンであるクレベールが見事なPealSwitchで対応し、実質2人で対応されてしまう。

残り5:06 田中・エドワーズのSlotPnRからトップへリプレイスした渡邊へキックアウト、定番のエドワーズとのFlip→3ptを決め追加点5−11.

その後スペインのハンドオフ→RamPick(ピッカーにスクリーン後、ピック)は馬場が見事にスイッチ対応し防ぐとここで両ベンチが動く。
起点を作れていない日本は、比江島とシェーファーをコートへ。
スペインも#16ガルバ #23リュルがコートへ。 2ファウルのアバルデがアウト

変わった比江島を早速Iowaセット(Inverted Stagger Away)で使う日本代表。シェーファーとのPnRからin to Jailしつつシェーファーがショットするも、あの雄叫びとともにパウが完璧なブロックを見せる。

さらに日本は残り3:54に富樫をコートインし2−3ゾーンを展開。
それに対しスペインはウィングのPnRから、もう一人のバックコート比江島にフレアスクリーンを仕掛けオープン3を演出。
(リュレが渡邊にスクリーンを仕掛け、2hockの形を作っている点も見逃せない)
強化試合で見せすぎてしまったのか、簡単に攻略されてしまう。
その後このクオータではゾーンは封印。

流れを変えたい日本は富樫が右手親指を立てるサインをコール。
シェーファーのRamPick。パウが日本と同様に深めのドロップの構えを見せると、富樫はシェーファーにサイドチェンジを指示。今度は八村とシェーファーのPnR。ガソルをしっかりとペイント深くに沈めた日本はシェーファーが悠々とプットバック2。富樫はプレイメイクで期待に応え、7−11と4点差に縮める

そして富樫はディフェンスでも見せる。
残り3;23 StaggerPnRをドロップ&アンダーで回避するがその後のPnRはスイッチしてしまう。リュルvs富樫を狙われるもペイントで常に前を取ることでパスを入れさせず右手で3を作りレフェリーへアピール。見事3秒オーバタイムを誘った。

残り2:14 富樫が指5本広げるサインをコール。八村のThunderだがセカンドユニットでも変わらず八村が徹底して抑えられる。

ミスマッチのリルが3ptを決め7−16とじわじわと点差を広げるスペイン。

残り1:36 富樫は、右手5本を下に下ろし八村のピックを選択。フランスのヘッジDFに対しセオリー通りショートロールした八村へパス。得意のミッドレンジジャンパーを沈め初得点を決め9−16とする

スペインもHorns chicagoから得点すると日本も同じセットから渡邊がand1、日本のボーナス2FTを1本決め12−18

残り0:30 スペインは2for1を狙うも時間がかかってしまいラストオフェンスを日本に渡す。
日本はストーリングから比江島が二人引きつけ、空いた富樫がフローターをブザービーター。14−18と競る展開で1Q終了

2Q

余談だがクオーター間の作戦タイム中に、日本ベンチが「マンツーとトゥエンティーを混ぜろ」とディフェンスの指示が出ており20の解読も試したい2Q。(ちなみにスペインの方はピック&ロールしか解読不能だった)

日本は 富樫・比江島・馬場・シェーファー・八村のラインナップで開始。
対するスペインはロドリゲス・エルナンゴメス・ガソル・フェルナンデス・アバルデがコートへ

直前のトランジションミスを解消する馬場のスティールから BABA BOOM で開始。

スコアしたため日本は2−3へ移行。スペインは動じずハイポストから崩しスコア 16−20

返すオフェンスでは八村への早いTagを逆手に取り、空いたシェーファーにパスしTakeFT。1投決め17−20と点を取り合う展開。

残り8:20 富樫・シェーファーのハイピックに合わせて、馬場が45Cut(ウィングからのカッティング)を見せるとPnRに気を取られていたスペインDFの対応が遅れ、またしてもTakeFT。機動力で崩しにかかる。
18−22としたところで、日本はエドワーズを投入。

残り8:00 日本の2−3に対しガソルのハイローを狙ってくることがわかった日本は、馬場がコーナー・ウイング・ローポストを守る奮迅の活躍でタフな3を打たせることに成功。

返す日本のオフェンスは先ほどと同じくPnR+45Cut. 今度はスペインのDFが引っ張られ、八村のミッドレンジを許し20-22の1ポゼッションゲームまで追い詰める。

運動量豊富な日本の2−3を崩せないスペインはここで選手交代。高さを出すためにクレベールを、それに対抗するために日本もすかさず渡邊を投入。

残り6:40 トレールレーンを走るガソルにパスを合わせられそのままスコア 1Qにもパウガソルが使ったプレイを兄弟にやられてしまい20−24.

走られたくない日本は、返すオフェンスで富樫・渡邊のDrag(Slip)からパスを展開し八村のハイポストを起点に組み立てる。
馬場がハンドオフを受けると見せかけてスリップしたスペース(DoubleGap )を狙い追いかけるようにドライブし富樫がキックアウトディープ3を決め、23−24。ついに1点差へ詰め寄る。

タイムアウトを温存するスペイン代表。
即座に富樫がトゥエンティー!と叫び2−3ゾーンを指示。
それに対応しスペインは指を1本立てるサインをコール。
所謂「モーセ」で対抗。イージースコアを演出し立て直す。

残り5:45 富樫・エドワーズのSlotPnRからガソルのドロップDFを速度で激しく攻め立てスイッチを誘発。ジャンパーは外れたものの、エドワーズは有利な状態(高さのミスマッチ)でゴール下へ侵入。オフェンスリバウンドから八村のキックアウト3が決まり同点となったところで
スペインがタイムアウトを要求。 残り5:33 26−26。

タイムアウト明け日本のオフェンスはエドワーズと馬場のSlotPnRから、ルビオのTagに対して今度は富樫が45Cut。コーナーDFがヘルプに入ったところをキックアウトしチャンスを作るも得点ならず。

残り4:35 再度Akatsuki Special をコール。
馬場と八村のPnRに再度目線を切っているルビオの背後をコーナーの富樫がダニーグリーンカットしエドワーズのスクリーンを使いワイドオープン3を放つも失敗。

スターターに戻したスペインが、牙を剥く。

2−3に対しウィングの3ptを決め、さらに3:59に3を決めFTを絡めて8点差に突き放すと、ラマスHCがタイムアウトを要求。

馬場と八村のPnRに再度目線を切っているルビオの背後をコーナーの富樫がダニーグリーンカットしエドワーズのスクリーンを使いワイドオープン3を放つも失敗するなど攻守の流れが良くない。

富樫に変えて田中を投入。

スペインはATOセットの出鼻をくじくために高い位置からプレッシャーディフェンスをかける。

日本のATOといえば、田中と八村のPnRを志向するセット(Slip HO Knicks)。田中にボールが入ることを読まれ、ルビオのディナイがかかり深い位置からのPnRになってしまう。

深い位置のため、スペインはショー&アンダーで対応。その後スイッチ狙いのリピックも読まれてしまったが、田中がリジェクト(スクリーンを使わない)で上手を行くも決めきれない。

返すオフェンスではトランジションを決められ10点差

10点差つくと出てくるパウガソル。マルクガソルに変わってコートイン

パウが得意とするハイポストからの展開。ルビオとアバルデのSplitプレイからパウが得点し12点差。

エドワーズを休ませるために日本はシェーファーをコートイン

さらにスペインの追撃は続く。残り2:40 Pistolオフェンス(1番2番のピックとフレアスクリーン)から八村と渡邊の珍しいDFコミュニケーションミスを誘いワイドオープン3を決め15点差、

ルビオとパウのシンプルなDragプレイに対し渡邊が食らいつくもルビオがあざ笑うかのようにショットフェイクからミドルを決め17点差

この間日本は得意の渡邊Flip+リピックから3、八村・シェーファーのPnRから3を狙うも不発。スペインのドロップディフェンス対策にシンプルなハイピックから田中のミッドレンジを狙うも入らない苦しい時間帯が続く。

残り1:35日本はベンドラメを投入。
スペインのシンプルなハイピックからルビオが2点。
逆サイドではLowTagしているベンドラメに対しスクリーンを仕掛け、ウイングでワイドオープンを作る徹底振り。

残り1:04 この試合3回目のAkatdukiSpecialをベンドラメがコール。最後のSlotPnRへのスペインのiCE ディフェンスに対しショートロールした八村がダンクを叩き込み久しぶりのスコア

残り0:45 ついにきたスペイン代表によるSpainPnR。これは馬場・渡邊がうまくスイッチすることで解消。するもtakeFTから18点差。

ラストオフェンスもスペインにCelticアクションを決められ、日本は20点差の大量ビハインドでハーフタイムを迎える



コメント

  1. […] 「濃厚マッチレビュー 日本代表VSスペイン代表」 https://bleagueanalytics.net/akatsukifive/21akatsukifive2 […]

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